開催日時:2025年11月15日 21:00~
開催場所:SJG ディスコード
参加人数:27
- Cardano Summit 2025 現地報告
- SPO基礎講座 ・・・ノード起動
- Q&A
- 情報共有

ベルリンで開催されたCardano Sumit 2025 に参加した際の様子や感想などを共有した。ノード運営に関してもっと知りたいとの要望が多いため、新たにSPO基礎講座を開始する。本日は1回目としてノード起動について解説した。
1.Cardano Summit 2025 現地報告
・ガバナンス 憲法改正について、議論の方法や策定プロセスなどが議論されていた。
憲法委員(CC)の辞任を受け、CCへの報酬に関する議論が持たれた。報酬設定の
考え方やそれぞれの立場(CC、dRep、SPO)について意見が交わされた。
・エンタープライズへの導入
・ステーブルコイン
今年は大きな発表は無く、規模は縮小傾向。日本人の参加者は数名程度。2026年は10月5、6日にシンガポールで開催予定でTOKEN2049と日程が近く、盛り上がりが期待できる。ぜひ参加しましょう。
2.SPO基礎講座 ・・・ノード起動
①ノード起動における基本コマンド
基本コマンドは4つで、これらは作業性向上の為に下の2つのようなコマンドを独自に短縮したもの。

②ノード起動に必要なファイルとコマンド構造
白枠:リレー/BP 共通ファイル(6つ)、緑文字:BP専用ファイル(3つ)
configファイルはノードを起動するための設定値を指定するファイル。genesisファイルはByron、Shelley、Alonzo、Conway のハードフォーク直後の初期値 を記述したファイルで、これがないとノードは読み込めず、起動できない。topologyファイルは接続先を指定するファイル。これらのファイルを揃えて初めてノードが起動できる。
これらのファイルを使って実際に起動するにはLinux のコマンドを打つ必要がある。カルダノノードのバイナリファイルのパスを指定し、runコマンドと合わせて実行することでノードが起動する。
runコマンドにはオプション(–)があり、--topology(どのトポロジーファイルを使うか)、--database-path(データベース保存先)、--socket-path(ソケットの場所)、--host-addr 0.0.0.0(ローカルのIP)、--port 6000(ノードを起動するポート番号)、--config(使用するコンフィグファイル)などを指定する。
リレーの場合はこのコマンドだけで起動できるが、BP の場合はさらにコンフィグファイルに加え、KES、VRF、証明書ファイルのパスを含めたコマンドを実行する。

③起動スクリプトファイル(startRelayNode1.sh)
このコマンド群を毎回ターミナルに手入力するのは面倒であり、ターミナルを閉じるとノードがシャットダウンしてしまう。そこで、スクリプトファイル(shファイル)を作成し、その中にコマンド群をまとめておく。パスやポート番号などは変更される可能性があるため変数として定義し、その変数をコマンドに割り当てる。

④サービスファイル(cardano-node.service)
スクリプトファイルを作っただけでは、起動は出来ても、ターミナルを閉じるとノードが止まってしまう。
そこで、次のステップとして サービスファイル(systemd) を作る。サービスファイルからスクリプトファイルを呼び出すことで、サーバーが不本意に再起動した場合でもノードが自動で立ちあがり、また、ターミナルを閉じてもノードは止まらないようになる。

⑤環境変数で独自コマンド化
私たちの通常の作業ではサービスファイルを操作している。ノードの開始・停止・再起動・ログ確認などのコマンドを、Ubuntu の環境変数に独自コマンドとして登録している。これにより、直感的な短いコマンドで操作が可能。これはSJG独自のもの。

⑥その他
・次のノードバージョンは必要なファイルが増えてconfig.fileやtopology.fileも変わる見込み。
・次回の基礎講座はconfig.fileの中身について実施する予定。
・spokitを開発中であり、sjgツールから移行するとコマンド操作の機会は減る見込み。
Q&A
なし
情報共有
なし
