開催日時:2025年11月22日 21:00~
開催場所:SJG ディスコード
参加人数:34
- チェーンフォークとインシデントレポート解説
- Q&A
- 情報共有

発生したインシデントを正しく理解して健全なノード運営につなげるべく、「何があったのか」と「教訓と課題」を共有し意見交換を行った。
1.何があったのか
・テストネットのバグをメインネットでも確認しようとした。(不正TXの混入)
・これによりチェーンが分岐
・10.5.1と10.1.4が分岐し、メインだった10.5.1が伸びて行った。
・マイナーな10.1.4は遅いながらもチェーンを維持していた。
・10.5.2にアップグレードするか101.4にダウングレードするか?を悩んだ。
・結果10.1.4は維持、10.5.1はアップグレードするという結論になった。
・アップグレードしたノードは10.1.4のチェーンを延ばすことになり正常化した。
《不正Txとは》
本来TⅹはCBOR形式でハッシュは28バイトであり、これをチェックして28バイトでないものは拒否することになっている。特殊ツールを使うと、通常では作成できない巨大なハッシュサイズの不正Tⅹを作成でき、バージョン10.3.1以降のノードはこの不正Tⅹを拒否せず通過させてしまった。
2.課題
・ノードバージョンの多様性の重要性
・インシデント発生時の連絡網
・異なるタイムゾーンで発生した場合の対応
これまでも障害発生時の対応についてはCIP135を基に検証されており、今後も継続して議論されていく見込み。

Q&A
Q: バージョンアップ時に機能が抜け落ちない為の措置が無かった事について対策されるのか?(baku8688)
A: 原因調査は進められている。今回はHF後にバージョンの多様性があったので良かったが、HF直後はバージョン多様性が無く問題である。言語の多様性などと共に懸念事項として議論されている。(BTBF)
Q: 不正Tⅹが送られた時に修正パッチはすでに存在したのか?(shiodome)
A: 作られており、ノードバージョンが存在したがバージョンアップアナウンスは無かった。(BTBF)
Q: 不正Txを送った目的は?(CTEC)
A: ITNから参加しているSPOによるいたずら目的の行動とみられる(本人は悪意を否定)(BTBF)
Q: スリッページ問題に関係するか?(z-dev.al)
A: 流動性が原因なので関係は無い。(BTBF)
Q: チェーン密度の復活が遅い理由は?(baku8688)
A: 今回は正しいチェーンでのブロック生成スロットの割合なのでバージョン更新しても直ちに増加しない。(BTBF)
Q: 捨てられたチェーンのTⅹはどうなるのか?(shiodome)
A: 10.1.4で正規のチェーンで取り込まれたTⅹは維持されるが、10.5.1で取り込まれたものは無効となる。ADAがGOXすることはない。(BTBF)
Q: 他のチェーンとスワップした場合はTⅹ取り消しになるのか?(AICHI)
A: 相手チェーンの特性や処理によると思われる(BTBF)
情報共有
何時どんなインシデントがあるか分かりません。日々研鑽し協力していきましょう!(BTBF)
バージョン10.6が予定されています。(BTBF)
